所長だより 58号

 五輪原(ごりんぱら)から 10月14日 第58号

「カメムシ」

本日、10月14日。ここ猪苗代町は、久しぶりの秋晴れ。日中は穏やかな日
和に恵まれました。温かな日差しが降り注ぎ、所内の木々もうれしそうです。
さて、皆さんは、「カメムシ」をご存知ですか。カメムシはカメムシ目・カメ
ムシ亜目に含まれる昆虫の総称をいいます。
今日、このカメムシが所長室も窓に数匹出現しました。
カメムシをよく観察してみると、頭が三角で前足部分の胸部の幅が広く、後ろ
に行くにつれて胴体は細くなっていきます。背中全体をよく見てみると背中が
ペンタゴン、五角形のような形に立っているのがわかります。このペンタゴンの
部分が固く亀の甲羅のようにも見えるので、カメムシと呼ばれるようになった
といわれています。
全国では、ヘッピリムシ、ヘクサムシ、クサンボ、クサムシ、ヘコキムシなど
と呼ばれています。
カメムシの種類は世界でも1000種類あるといわれ、日本でも90種類以
上が確認されているそうです。
我々がよく見かけるカメムシは、クサギカメムシ、マルカメムシ、アオクサカ
メムシなどです。
カメムシは、4月頃に繁殖期を迎え、5月から8月にかけて産卵します。散乱
した卵は1週間から2週間で孵化するといわれています。付加した幼虫は何度
か脱皮を繰り返し、約1か月で成虫に成長していきます。
成虫は気温が下がってくると窓のさんに入り込んだりして越冬し、春また暖
かくなると繁殖活動をし、繁殖活動が終わると寿命を迎えます。
カメムシはたいてい1年半の寿命といわれています。
カメムシというと、外部から何らかの刺激を受けると足の付け根にある臭腺
から強いにおいのするフェロモンを発します。この強いにおいを発することで
危険から身を守ると同時に仲間に危険を知らせること、仲間を集めること、自分
がたどってきた道しるべの役割を果たすそうです。
カメムシは、スギやヒノキを好むことからスギやヒノキの花粉が多いとその
実を好んで餌とするため、花粉量が多い都市ほど大量発生する確率が高いとさ
れています。
また、カメムシが多い年は大雪になるといわれています。過去2年間は雪が少
ない年でしたが、今年は例年通りに雪が降ってほしいと思います。
ここ磐梯は冬の活動も盛んな施設ですから…
(文責 所長 福 士 寛 樹)

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