五輪原（ごりんぱら）から ６月３０日 第７２号
「一切経山の実踏」
５月３１日、所の専門職らとともに福島市と猪苗代町との境にある、「一切経
山」に登ってきました。私の出身地である福島市にありますので、登るのは３回
目くらいだと思います。標高１６００ｍの浄土平の駐車場に車を停め、所の仲間
と合流して登りました。一切経山は、標高１９４８ｍ、吾妻連峰を構成する山の
一つで、今も火山活動を続けています。福島市内からは、毎日、細く白い噴煙を
観測することができます。
当日、浄土平の駐車場からは、一切経山の中腹と頂上付近から白い噴煙がくっ
きりと立ち上っていました。
それを見て、地球は生きている、火山活動の力強さも同時に感じることができ
ました。下界で観測するよりずっと大きく勢いを感じました。
浄土平駐車場から、スタートし、木道が整備された浄土平湿原をとおり、ガレ
場の多い、急な坂を３０分ほど登ると、酸ケ平避難小屋に到着。さらに急峻なガ
レ場を１時間ほど登りますと、頂上到着です。
山頂からの眺めは、福島市や山形県米沢市を一望できます。安達太良山や磐梯
山も望めます。福島市のシンボル、吾妻小富士の噴火口も頂上からは見下ろすこ
とができ、普段目にすることができない景色に感動。
もう一つ、魔女の瞳とよばれる５色沼を見下ろすこともできます。この景色は
お勧めですので、ぜひ、登ってはみませんか。
標高が約２０００メートル近くありますので、頂上の風は半端なく強いです。
帽子などを飛ばされないよう注意しなければなりません。また、気温も低く、長
袖、特にウインドブレーカーが必要です。
一切経山山頂から今来た道を避難小屋まで戻り、昼食をいただきました。ちょ
うどマスコミ（テレビ局）の取材を受けました。６月７日放映予定だとか。石ち
ゃんと加藤茶さんが出る番組だとか。テレビ東京は福島や猪苗代では映りませ
ん。ご覧になった方いらっしゃいますか？
その後、水面に東吾妻山を写す鎌沼へ。残雪がたくさんある中を歩いてきまし
た。
様々な可憐な高山植物を目にしながらの実踏は、とても心地よく、最高の一日
になりました。
（文責 所長 福 士 寛 樹）